
心穏やかに明るく生きる方法を探求している「にわとり印のごきげんブログ」。
作成者のNikoです。
私は2人目を出産してしばらく経ったころ、頭の中の大爆発を経験しました。
その結果、「こんなに未熟なのに子どもを育てる側になってしまっている」と気が付き、「子育てってどうしたらいいんだろう!?」ととても混乱したのですが、
そんなとき、私を救ってくれた本の中のひとつが、「子育てハッピーエッセンス100%」です。

子育てハッピーエッセンス100%どんな本?
「子育てハッピーアドバイス」シリーズの大切な部分をピックアップした本
「子育てハッピーエッセンス100%」は、2007年に1万年堂出版より初版が発行された書籍です。
この本はベストセラーになった既存の書籍「子育てハッピードバイス」シリーズ1~3の大切な部分をピックアップして、新たに1冊にまとめた本になります。
私はこの「子育てハッピーアドバイス」をいくつか持っていて、どれも大変読みやすいのですが、そこからさらに大事なところだけをピックアップして端的に書かれているのがこの本です。

読み返すたびに毎回ハッとさせられたり励まされたりします
1ページ(または2ページ)に一つのメッセージが載っていることが多く、まるで詩の本のような読みやすさ。全121ページです。
もっと詳しく知りたい人用に、既存の「子育てハッピーアドバイス1~3」のどの部分に詳細が書いてあるかまで載せてあってとても親切です。
作者は明橋大二さん、イラストは太田智子さん
著者の明橋大二さんは大阪府生まれの精神科医で、現在は真生会富山病院の心療内科部長を務めていらっしゃいます。診療の他、「子育て支援」についての講演や出版活動に熱く取り組んでいらっしゃいます。
優しくも印象に残るイラストを描いているのはイラストレーターの太田智子さんです。
この本のポイント
長年にわたり精神科医として子どもを診てこられてた明橋先生の著作から、さらに大切なところをピックアップしているとあって、
この本には、明橋先生の考える「子育てにおいて本当に大事なこと」だけが書かれています。

最小限のボリュームで書いてあるので、当時の私は「こんなにダメダメな母だけど、せめてこれだけは頑張ろう・・・!」という気持ちで読んでいました。
親としての心の持ちようを教えてくれる
いくつで親になろうが、 みんな最初は、素人ですし、
「子育てに自信がない」 のがふつうなのです。
未熟なまま、子どもを生んで、それから、 子どもと一緒に、成長していくのです。
ぜひ、自信がないことに、 自信を持ってください。
明橋大二著 「子育てハッピーエッセンス100%」1万年堂書店 P8より引用
子どもといっても、一人の、人格を持った人間です。
子どもの人生は子どもの人生、
親の人生とは別です。
明橋大二著 「子育てハッピーエッセンス100%」1万年堂書店 P117より引用
この他、
親が肩の力を抜くことや、親自身が自分や自分の子育てを認めてあげること、
どうしても子どもを愛せない場合も自分を責める必要はなく、適切なサポートを受けることで変わっていくことなどについても書かれています。

決して押しつけがましくなく、お母さん側を肯定してくれるアドバイスも沢山あるため勇気づけられます。
子育ての大切な基本を教えてくれる
私達人間が生きていくうえでいちばん大切なことは、「自己肯定」の気持ちを持つことだと明橋先生は考えています。
親が、その子が何ができてもできなくても、その子なりに一生懸命生きていることをまず認めること、「あなたのことが大切」ということを充分に伝えることを勧めています。
しつけも勉強も大事ですが、
生きていていいんだ、
大切な人間なんだ、
存在価値のある人間なんだ、
という気持ちを、 子どもの心に 育てていくことが、 いちばん大事なのです。
明橋大二著 「子育てハッピーエッセンス100%」1万年堂書店 P49より引用
そして子供の自己肯定感を育むために大切なのが、「子どもを充分に甘えさせること」であるとしています。
10歳までは徹底的に甘えさせる。
そうすることで、 子どもはいい子に育つ。
明橋大二著 「子育てハッピーエッセンス100%」1万年堂書店 P7より引用
甘えない人が自立するのではなく、
甘えていいときに、 じゅうぶん甘えた人が自立するのです。
明橋大二著 「子育てハッピーエッセンス100%」1万年堂書店 P52より引用
「甘え」と「甘やかすこと」の区別についても具体的に書かれてあります。
その他、スキンシップのすすめや、子の現実(自己中心的、いうことを聞かない、失敗するのがあたりまえ)を認識することなどのすすめなど、子供が自己肯定感を持つために大切なことが書かれています。
自分で悩んで、考えて、成し遂げることで、 初めて子どもは自信をもつのです。
(中略) 大切なことは、失敗するかどうかではなく、失敗した時に、
周囲がそれをどう評価したか、ということです。
明橋大二著 「子育てハッピーエッセンス100%」1万年堂書店 P71より引用

ついつい、失敗を未然に防ごうと先回りしてしまう私は、いつもこの言葉にハッとさせられます。
子育ての具体的なやり方も教えてくれる
観念のような話ではなく、子育ての具体的なテクニックも教えてくれます。
私にとって大変役に経ったのが、「子どもの話を聞くことの大切さ」。
あなたが大切であるということを伝える方法のひとつに、子どもの話を真剣に聞くことが挙げられるのだそうです。
子どもが学校の話をしないのは、たいていそれに答える親が話をし過ぎてしまうから、というのには納得です。
以下が具体的な「子どもの話の聞き方」です。
明橋大二著 「子育てハッピーエッセンス100%」1万年堂書店 P60より引用
話を聞くときに大切なこと
- 子どもの話している時間より、自分の話している 時間のほうが、長くなってはいけません。
- 大きくうなずいて、 「そうか、そうか」 と言って聞く
- 相手の言葉を繰り返す。
これだけで、子どもは、非常によくわかってもらえたという感じがするのです。
明橋大二著 「子育てハッピーエッセンス100%」1万年堂書店 P58より引用
このほか、子どもを叱るときの大切なポイント(何について叱られているのかわかるようにする、など)、
子どもをやる気にさせる注意の仕方(サンドイッチ法)などについて書かれています。
感想
私が混乱しながら子育てをしていたとき、本当にこの本に助けられたなと思います。
短い言葉なだけに、それが重く響くことが沢山ありました。
この本を読むと、初めての子である長女が小さいとき、この本に書いてあるようなことをもっとしてあげれば良かったな・・・などと思うことがあるのですが、そんな時でさえも
いつでも気がついたときに、やり直せば、
少々時間はかかっても、必ず取り戻すことができるのです。
明橋大二著 「子育てハッピーエッセンス100%」1万年堂書店 P19より引用
というこの本の言葉に励まされました。

脱線しますが、4人目の子を産んだ後の元モー娘。辻ちゃんが「今の自分で過去に戻って、長女の子育てをやり直したい」って言っていましたが、本当に同感です。そして急に辻ちゃんが好きになりました(笑)
私の場合、「自分が自己肯定感を育む子育てをされていないから、子供にもしてあげられないかもしれない」とくじけそうになっていた時期もありますが、
経験していない方が新しい情報を染みこませやすい、との話も聞きます。
これからも時々読み返して、実践していきたいと思います。
