ちょっぴり不思議な出来事をきっかけに自分を見つめ直した主婦の「にわとり印のごきげんブログ」。作成者のNikoと申します。
子どもが体調を崩してしまい、延長になっていた冬休みが終わりました。
子どもはもちろん可愛いけれど、体力的にも精神的にもへとへとに・・・。
こういう自分に余裕がない時、私は必要以上に夫から「お疲れさま」や「ありがとう」と言ってほしい!という気持ちが出がちです。
でもそんな時に限って、夫は夫で仕事が非常に忙しく、家に帰ると無の状態になっていることが多いのです。
家族に興味がなさそうな夫の様子を見て、猛烈に悲しみと孤独感に襲われる妻(私)。そう、必要以上に。
その様子を見て、「???」という顔をしている夫。
・・・あれ、このパターン、初めてじゃない!私は知っている。こんな時の強い味方がいたはず!
そう思い出して、久しぶりに本棚より引っ張り出してきたのがこちら
「話を聞きたがらない夫 悩みを聞いてほしい妻」です。
「話を聞きたがらない夫 悩みを聞いてほしい妻」ってどんな本?
「愛着スタイル」に焦点をあてることで、夫婦間のより良いコミュニケーション法を教えてくれる本
「話を聞きたがらない夫 悩みを聞いてほしい妻」は、2019年初版、株式会社KADOKAWAより発行された、岡田尊司さんの監修、漫画・原わたさん、作画・伊東フミさんによる書籍です。
我が家のような、夫婦のすれ違いを改善してくれるおすすめの本です
このお話は、「原館家」という架空の家族を舞台に展開していきます。
夫婦関係や子育てに悩む原館家の妻・よう子さんが、マンガの都合上突然現れた(笑)岡田尊司先生からアドバイスを受け、成長していくという物語です。
この本でキーとして出てくるのが、夫婦のお互いの「愛着スタイル」。
岡田尊司監修 原わた漫画 伊東フミ作画「話を聞きたがらない夫 悩みを聞いてほしい妻」P35より引用
この「愛着」とは、人と人をつなぐ絆、安心感のようなもの。
本来、幼少期に親との間で育まれるのが一般的ですが、幼い頃の親との関係で多かれ少なかれ偏った「考え方のクセ」を持ってしまう。これが「愛着スタイル」なのだそうです。
この本では、
- 不安型愛着スタイル(原館家の場合、妻よう子さん)
- 回避型愛着スタイル(原館家の場合、夫)
の2種類の「愛着スタイル」について主に説明されています。(その他の愛着スタイルについても事例やコラムで出てきます。)
自分の、そして相手の「愛着スタイル」を知ることが、より良い夫婦のコミュニケーションの第一歩であるということが書かれています。
夫婦でお互いに 「相手は自分とは違う考え方をする人間」と理解して
その上で 思いやる努力をすれば お子さんもよい影響を 受けるはずです
岡田尊司監修 原わた漫画 伊東フミ作画「話を聞きたがらない夫 悩みを聞いてほしい妻」P46より引用
監修は精神科医で作家の岡田尊司さん
この本は精神科医で作家の岡田尊司さんの監修のもと、漫画は原わたさん、作画は伊東フミさんにより作成されています。
岡田尊司さんは京都大学医学部卒業後、大阪府枚方市の岡田クリニックの院長、大阪心理教育センターの顧問を務めていらっしゃいます。『愛着障害』『愛着障害の克服』などの著書を多数出版されています。
この本の構成
原館家の物語を中心とした9つの章(chapter)と、岡田先生による12個のコラムから構成されている全127ページの本(マンガ多め)となっています。
第1~5章では原館家の日常をもとに「不安型」と「回避型」の愛着スタイルについての特徴を、
第6章では原館家とはまた別の3人の「生きづらいお母さん」の事例を、
第7章以降では、偏った「考え方のクセ」を解決する方法(ポイントは自分の心の「安全基地」を作ること、夫婦でお互いの安全基地になること)が紹介されています。
この本のポイント
不安型・回避型の「愛着スタイル」
この本のポイントとなるのは、不安型・回避型の「愛着スタイル」です。
- 不安型愛着スタイル(原館家の場合、妻よう子さん)
→相手に受け入れられているかを気にする、相手の顔色をうかがう、相手に対する期待値が高いなどの特徴がある
- 回避型愛着スタイル(原館家の場合、夫)
→距離を置いた人間関係を好む、相手に情緒的な共感を求められると重荷に感じるなどの特徴がある
この本の場合は岡田先生が原館家の妻のよう子さんにアドバイスをしている設定になっているので、不安型の人が回避型の相手に歩み寄る方法についてより詳しく書いてあります。
回避型の旦那さんに 歩み寄るためには まず
「自分は相手に期待しすぎている」
「相手は期待されることが苦手」
と認識すると
関係性が 良い方へと 変わっていく はずですよ!
岡田尊司監修 原わた漫画 伊東フミ作画「話を聞きたがらない夫 悩みを聞いてほしい妻」P47より引用
よう子さんが試行錯誤しながら旦那さんに歩み寄ろうとする日常の様子も具体的に書かれていてわかりやすいです。
相手の「心の安全基地」になれるようにする
自分の「愛着スタイル」の問題を解決するために、「心の安全基地をもつ」方法が紹介されています。
岡田先生は夫婦がお互いの安全基地になる方法について、
安全感(一緒にいても傷つかないと思える相手になること)、応答性(求められたら応えるという姿勢)、共感性(相手が何を感じ、求めているかを察して共感すること)
という3つのポイントを紹介し、具体的に説明しています。
安全基地になるほど 近い関係の相手こそ
一歩ひいた 視点で思いやれる といいですよね
岡田尊司監修 原わた漫画 伊東フミ作画「話を聞きたがらない夫 悩みを聞いてほしい妻」P99より引用
読んでみての感想
近い関係になるほど相手に多くを求めてしまい、相手の状況を思いやれない傾向がある・・・思い当たる節があり反省するところ多々です。
改めて「それでいい。」(細川貂々さん&水島広子さんの共著)の対人関係の図も思い出しました。
岡田尊司の著作はいくつか読んでいますが、
この本の原館家の夫婦関係が、我が家の夫婦関係にとてもよく似ているので、この本が一番私には読んで即効性があると感じています(/ω\)
本当に参考になるアドバイスが満載で、強い味方になってくれる本です。
↑特に、読み進めていくうちに自分の不安定な「愛着スタイル」に気が付き、自分の子育ては大丈夫かと落ち込んでしまいそうになるのですが、絶妙なタイミングで岡田先生が励ましてくださいます。
岡田尊司監修 原わた漫画 伊東フミ作画「話を聞きたがらない夫 悩みを聞いてほしい妻」P28より引用
よう子さんのように 「自分を変えたい」と 前進しようとする 人がいれば
必ず よい家族関係へと 変化していきます
岡田尊司監修 原わた漫画 伊東フミ作画「話を聞きたがらない夫 悩みを聞いてほしい妻」P61より引用
また最後の方で、岡田先生のアドバイスをもとによう子さんが書いたメモ
「夫とのコミュニケーションで気を付けること」→例)察してくれなくてもイライラしないで伝える、「なんで~してくれないの?」みたいな言い方はしない、など
「子どもへのコミュニケーションで気を付けること」→例)困っていたらなるべく早く反応する、求めていないことまで勝手にやっていないか注意する、など
が載っているのですが、
これが私にもかなり有効そうなので、コピーして冷蔵庫わきにに貼ることにしました(^^)
まだまだ未熟な私は何度も同じパターンに飲み込まれそうになることがありますが、そんな時こそこの本を見て、冷静に対処法を実践できるようにしたいなと考えています。